「日本史」の日本史(30)

著者
三ツ松 誠
出版社
ミネルヴァ書房
ISBN
9784623100972

人々は「日本史」に何を求めてきたのだろうか。江戸開府時の武人の教養としての歴史は、平和の世、儒学者が説く政治理論の題材としての歴史にとって代わられる。そして水戸学や国学によって王政復古へとつながっていく。維新後には正史編纂の試行錯誤や西洋の学問からの影響の先に、現在の「日本史」の原型が出来上がる。江戸から明治を経て、「日本史」が今のかたちになるまでを政治史、思想史、社会史から解き明かす、「日本史」をめぐる日本史学史。 序 学問としての「日本史」と、その外側に在るもの  第1部 武士の世の学問 第一章 サムライたちの「日本史」  1 兵営国家  2 武士の学問、兵学  3 「葉隠」の精神 第二章 「歴史」と江戸の儒学者たち  1 御儒者林家の「日本史」  2 徳川光圀の編纂事業  3 新井白石の教え  4 日本儒学としての古学  5 荻生徂徠とその時代 第三章 国学と日本神話  1 国学の登場  2 『古事記伝』まで  3 本居宣長と古えの道  第2部 人々の歴史意識 第四章 社会のなかの「日本史」  1 先例と由緒  2 寛政の改革  3 近世後期の幕府編纂事業 第五章 様々な「歴史」の広がり  1 「歴史」の流布と統制  2 忠臣蔵  3 しん・みろく  4 キリシタンの記憶  5 豊田みつぎと大塩平八郎  第3部 「日本史」が日本史を動かす 第六章 開国前夜の「日本史」  1 平田篤胤とその時代  2 水戸学と尊王攘夷思想  3 漢学者の「日本史」ブーム  4 頼山陽の描き方  5 蘇る「天皇」 第七章 維新と「日本史」  1 「御武威」の崩壊  2 志士たちと「歴史」  3 「王政復古」と「御一新」  4 党争の末路  第4部 近代国家と歴史学 第八章 明治政府と「日本史」  1 文明史の時代  2 明治政府の修史事業  3 抹殺博士重野安繹  4 修史館史学のライバルたち  5 久米邦武の大炎上 第九章 アカデミズムの「日本史」  1 三上参次とアカデミズム史学の時代  2 「純正史学」と「応用史学」  3 文化史学、皇国史観、マルクス主義歴史学 終 「日本史」の役立ち方 参考文献 あとがき 人名・事項索引

「日本史」の日本史 30巻
『「日本史」の日本史』
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